芽吹いて揺れる、みたいなこと
今週のお題「わたしの春うた」
高校生のときの春うたはHYの「モノクロ」
入学してすぐに好きになってしまった男の子がHYを教えてくれて、放課後イヤフォンを片耳ずつはめながら聴くという青春すぎる思い出とともにある。
ただ、厳密にいうと、その男の子の彼女がHYを好きだったから彼もHYを聴いていたわけで、つまりわたしの恋はずっと片思いだった。せつない春のうた。
大学生のときの春うたはRADWIMPS
これは一曲というよりもアルバムの2〜4をひたすら通学中に聴いていた。
その後5年間付き合うことになる彼と出会った入学式の日から、新しい友だちとのわくわくや、先輩へのきらきらや、大学生特有のふわふわした感じがすべて詰まっている。
随分と大人になった現在の春うたはといえば、YUKIの「プリズム」
〝あなたは今もしかめ面で幸せでしょうか〟
〝私はこのまま信じていけるわ、愛の強さゆえ優しき獣ゆえ〟
まさにそんな気持ち。
いろんなことを抱えながらも、ある程度の踏ん切りはつけたし、それでも少しの嫌みは言いたいし、わたしはやっぱりこうなんだとも大きな声で言いたい。
それがぎゅぎゅっと詰まったうた。
桜だとか春だとかどれも歌詞には入っていないけど、桜が散ったあとの緑が顔をだすみたいな、菜の花が揺れて黄色が笑うみたいな、どれもわたしにとってはそういうイメージの歌たち。
先制パンチを決めたい夜
今週のお題「自己紹介」
自己紹介って、「はじめまして」から始まる軽いジャブのようなものですよね。
わたし、苦手です。
バイトの面接、就職活動、友だちづくり、恋人づくり、合コンに保護者会。生まれてから成人してもなお付きまとってくるから逃れられないのだけれど。
興味があれば向こうから聞いてくるだろう、なんていつもは斜に構えてるかわいくないわたしですが、ほんの少しでも興味を持ってもらえるように今日はがんばってみます。
はじめまして、みなさん。
cbonbonです。
本名は言えませんが、名前に季節が入っています。
性別でいうと女です。
アラサーに片足つっこんでいます。
彼氏はいません。
実りそうもない恋愛をしています。
いつまでたっても夢とか希望とか大好きです。
綺麗事と言われればそれまでだけど、それをなくしたら人生なんて味気ないよな、と思っています。
食でいうと焼き鳥が好きです。
最近はセブンのビビン丼ばかり食べてます。
変化を嫌う蟹座のためか、基本的に冒険はしません、恋愛においても、食においても。
でもたまに思いきりすぎる行動をして周りを驚かせます。
その顔を見るのが好きです。
色でいうと原色が好きです。
刺繍とか民族ものとか、派手なものが大好きです。
最近やりたいことはバンジーと乗馬です。
絶叫系は嫌いです。自分の意思と関係なく高いところから落とされたりとかするのは癪です。
お酒が好きです。
酔っている人を見るのも、酔って失敗してしまうダメな自分も好きです。
言葉が好きです。
表現することが好きです。
好きが得意になればいいなと思っているけれど、好きを見つけれただけ幸せだよな、とも思っています。
毎日なんだかんだで幸せです。
以上です、おわります。
やっぱりわたしは自己紹介が苦手。
読んでくれてありがとうございました。
これが、誰かにわたしが届く軽いジャブになりますように。
声に出したい好きがある
見上げるとまんまるのお月さまだった。
職場が変わって2週間。
やっと仕事や共に働く人たちとの関係や、日常のもろもろのリズムが掴めてきた。
めったに乗らなかった路線に乗るようになって、縁もゆかりもなかった駅が最寄り駅になった。
スーツを着たサラリーマンやお疲れ気味のOLさんに揉まれながら通勤していたわたしから卒業して、色合いこそ無難だけれどシルエットからセンスがだだ漏れしているような人たちや外人さんがわたしの通勤仲間になった。
すてきな並木道見たさに、少しばかり遠い駅の出口から歩いて職場へ向かうようにもなった。
これでお昼におしゃれなパスタでも食べれば完璧だけど、現実はコンビニの行列に並ぶ毎日だから、わたしもまだまだ染まりきれていないのかもしれない。
疲れきった帰り道、ふと好きという気持ちとか、下心とか、駆け引きとか、なんだかいろいろよく分からなくなった。
見上げた先にあった月みたいに、きっとわたしの好きという気持ちも、絶えず満ちたり欠けたりしているのだろう。
目線を落とすと、足元には散った桜の花びらが夜風に吹かれてくるくると踊ってた。
とても綺麗だったけど、砕け散ってもなお、可能性を信じて舞おうとしてるわたしの恋心みたいで、少しだけせつなかった。
春が終わる。
嘘からはじまる4月があるみたいに、嘘からはじまるほんとがつくれたらいいのにな。
友達という言葉の破壊力
先日、「これぞ片思い!!!」なる場面を目撃した。
女性側が想いを寄せているパターンのやつで、彼女は相手の男性の一挙一動にきらきらしたり動揺しているのがほんとうに分かりやすい人だった。
ここがザ・片思いなのだが、切ないことに男性側はどうやら恋愛対象としてはまったく見てないようで、なおかつ別に想いを寄せる人がいるらしかった。
次のデートにいつ誘おうだとか、どこに行ったら喜んでくれるだとかを爛々としながら話す彼を見つめる彼女の表情は浮かなかったし、それを見ているわたしも至極苦しかった。
ああいう時、「わたしともデート行ってよ」だとか「妬いちゃうなー」だとかを口にできる女の人はすごい。うらやましい。
そういう人はきっと友達モードから恋愛モードへシフトチェンジできるようなタイプだし、きっと願った幸せをちゃんと掴めるタイプだ。
わたしも、もちろんその彼女もそういったタイプではないようで、「映画は?〇〇みたいって言ってたよ」だとか言って振り絞るような笑顔でアドバイスをしていた。
わかる。つらいよね。わたしもそうしちゃう。
そんな彼女の気持ちにはまったく気づいていない彼は、会話の終盤で「ありがとうな!俺ほんといい友達もったわー!」ときらきらした笑顔で言っていた。
「友達」
なんて罪すぎる言葉なのだろう、と思った。
悪気があったわけじゃ決してないし、誰も悪くなんてない。
それでも時に言葉は凄まじい破壊力を持ってしまうものなのだ。
最高の友達なんて思われるより、好きをぶつけてあっさり振られてしまう方がマシなのかもしれない、そんなことを思った夜だった。
ピンクが舞う景色
今週のお題「お花見」
桜といえば、わたしが真っ先に思い浮かぶのは制服や校舎がある景色。
入園や入学の写真には桜の花が写っているのが当たり前だし、記憶の中にもやはりはらはらと桜の花びらが舞っている。
大学の入学式、スーツに身を包んで思いっきり背伸びをしたわたしの目の前を、桜の花がめいっぱい舞っていた。
道にたまった花びらをかき集めて、ぶわあっと空中にばらまいたことも、舞ってる花びらを誰が1番早く捕まえられるか競ったことも、ぜんぶぜんぶ甘酸っぱくてきらきらした思い出だ。
大人になって制服を着ることがなくなったいまは、ビール片手に桜の花を見上げることが多くなったけれど、きらきらした思い出ほしいなあ。
眠さはきっと春のせい
先週あたりからのいろいろ。
里帰り出産のために実家に帰ってきた妹のお腹は、見るたびに大きくなっているし、どれだけ大きくなるつもりなんだろうとハラハラもするしわくわくもする。
ぼこぼこと波打つお腹は「エイリアンが入ってる!!」と思わずにはいられないし、ちゃんと中で生きているんだなあ、と当たり前ながら実感させられる。
初めてベビーベッドを組み立てたり、初めてベビー服を買ったり、初めてベリーペイントなるものもやったりした。
妹が初めてママになることはもちろんだけど、両親も初めておじいちゃんとおばあちゃんになるし、わたしだって初めておばさんになる。
すべてが、みんなが、初めてづくしなのだ。
昔好きだった男に誘われてごはんに行ったりもしたし、「なんで来ちゃったんだろう」と後悔したりもした。
日本酒をサービスしてくれるすてきな店員さんにも巡り会えたし、いままでで一番美味しい牛タンも食べた。
化粧品にお金がかかりすぎるとか、合コンのメンツがどうだとかで女友だちとビール片手に笑った夜もあったし、そのとき食べたもつ焼きは甘い味噌味であまりにおいしかったから、いい出会いなんかなくたって別にいいじゃないかと思えた。
おろしたての白いブラウスに赤ワインを飛ばす不運もあったけど、懐かしい人にばったり出会うラッキーもあった。
二日酔いを引っさげて出かけた日も何度かあるし、やっぱり今週もお酒とともにあったなあと実感した。
雨が降ったり、寒くなったりあたたかくなったりする気温に一生懸命ついていきながら、わたしは今日もがんばるのです。
すまし顔のおふたりさん
今週のお題「ひな祭り」
我が家はわたしと1つ下の妹の2人姉妹であったから、3月3日はもちろんわたしたち2人の日だった。
わたしの母親は記念日やイベントはきちんとお祝いするタイプで、ひな祭りにはわたしと妹にひとつずつちいさな金平糖の包みをくれたし、夜ごはんのあとにはひなまつりらしいピンクのケーキが出てきていた。
こじんまりとしたおうちに住んでいたからひな人形はお内裏様とお雛様、ぼんぼりや桃の花、ちいさなひしもちの飾りが付いているだけのささやかなものだったけど、わたしはそれが大好きだった。
階段に豪勢に並ぶひな人形にももちろん憧れたが、わたしにはお内裏様とお雛様、愛する2人さえ並んでいればよかったので、おばあちゃんからもらった手のひらサイズのものや幼稚園で作った折り紙のもの、ガラス細工の繊細なものまで、いろんなお内裏様とお雛様を同じ場所にぎゅうっと集めて幸せを感じていた。
ちらし寿司は好きじゃないから、全ての具をよけて白いお米だけ食べていたし、金平糖は見るのが好きで食べるのは好きじゃなかった。
幾重にも重なる着物の色に想いを馳せながら、ピンク色のケーキを口いっぱいにほおばり、5月5日もちゃっかりお祝いしてもらおうと思って眠りについた幼少期。