ふわりのぽつり

うたって踊って恋をするような世界ってすばらしいよねって。

4/23 過去の恋愛話なんて酒の肴にもなりゃしない

いまの旦那さんと出会う前、めちゃめちゃに好きな人がいた。

 

 

何年前だっただろう。

たぶん4年くらい前だったと思う。

 

 

出会ったのはスマホアプリ。

マッチング系というよりは、暇つぶしに見知らぬ人とメッセージをやり取りするようなもので、送る文字数自体も10文字くらいと限りがあるようなのだった気がする。

 

 

コジコジをさがしています」

 

アイコンの横にそんな変なひとことが添えられていて、コジコジなんて懐かしいな、好きだったな、なんて思いからわたしがメッセージを送った。

 

 

当たり障りのないやりとりを何度か交わして、つかみどころのない感じと少ないながらも世界観全開なワードチョイスに惹かれて、そのままLINEでやりとりするようになった。

 

 

「やばいやつだったらブロックすればいい」なんて気持ちでいたけど、なんのやばい片鱗もなく、仕事終わりに「おつかれー」「仕事おわりはビールだよね」なんてやりとりを交わすだけの日々が2か月くらい続いた。

 

 

次第に電話をするようになって、高校生みたいに明け方まで電話する日が増えて、4か月が経った頃に会う約束をした。

 

 

結局わたしたちは顔もなにも知らないままに待ち合わせをして、着ていた服がペアルックかのごとく被っていたことを笑い合って、ピザを食べ、お酒を飲み、解散した。

 

 

その日家に帰る道はルンルンだった。

好きだーーーー、と思った。

なんなら会う前から好きだった。

顔も知らない相手のことを好きなんておかしいよ、なんて思ってたから認めていなかったけど、電話をし始めた頃にはもうとっくに好きだった。

 

 

 

そこから何度か会って、わたしたちは付き合いはじめた。

 

 

遠距離だったから頻繁には会えなかったけど、1ヶ月に2回ほどは会おうとお互い努力はしていたし、おやすみを電話で言い合ったり、自分の眼に映るものを写真に撮って送りあったり。

 

1ミリも寂しさを感じたことはなかったし、不安になったこともなかった。

 

 

彼のすべてが大好きで、選ぶ言葉がとくに大好きだった。

 

 

こんな素敵な人がいたんだ!と純粋に思ったし、いままで出会った人の中で、男女関係なく1番素敵だと思った。

 

 

周囲にもどれだけ素敵か毎日熱弁したし、そんなわたしを見てみんな「そんなベタ惚れなの珍しいね」とびっくりしてた。

 

 

 

そんな彼が、浮気をした。

 

 

なんで分かったのか、相手は誰だったのか、そんなことはもう何千回と友達という友達に説明したから、もう説明することすら飽きてしまったので割愛する。

 

1つ言えるのは、彼の態度ががっかりするものだったということ。

 

 

わたし史上1番素敵だった人間が、死んだ瞬間だった。

 

 

ごはんを食べたくない、そんなことを思ったのは初めてだったし、わたしの人生終わったとすら思った。

 

 

 

 

そこから、がっつり2年間ほど引きずった。

盛大に引きずった。

 

 

「よりを戻そう」と言われるのを期待していながら、実際に言われてもわたしの好きだったあの時の彼はもういないのでどうすることもできない、という絶望感からずっと抜け出せないでいた。

 

 

 

徐々に気持ちも薄れていって、いまの旦那さんと出会い、なんの未練もないほどにいまは幸せを感じてる。これは、本当に。

 

 

ただ、昨日見てしまった。

 

 

彼は結婚していた。

 

 

しかも、あの時の浮気相手と。

 

 

 

 

 

わたしを捨てて選んだ相手が、彼にとって運命の人であったならしょうがない。

そりゃ負けちゃうよね。

 

 

よかった、幸せで。

 

 

 

わたしはお前よりもうんと幸せだ!なんて思うようなら、わたしもまだまだ完全には吹っ切れてないんだなと思ってたけど、そんなこと1ミリも思わなかったので、どうやら完全に過去のこととなってたみたい。

 

よかった。

 

 

 

お互いよかった。

うんと幸せになろう。