2/14 あまくて苦いなんて
頭がからっぽになるような13日をすっとばして、今日がやってきた。
大事にしまってたPierreのチョコレートを彼に渡す。
ベッドの上でもぐもぐと食べて、「行儀が悪い」なんて叱られなくなったわたしたちは、甘い幸せを味わった。
そこからいつものだるさと眠気で、ぼーっとしていたら夜を迎えていて、妹からの電話がなかったら、きっとわたしはいつまでも眠ってたはず。
楽しかったはずの夕食後、なんでか彼と喧嘩した。
ほんとうは、なんでだか知っている。
知らないよって、なんでだろうねって思ってれば、全部なかったことにできる気がして、分からないふりをした。
心配していた気持ちを、お金のためだと勘違いされたことが悲しかったからか
違うんだ、と説明する気にもなれなかった自分の小ささにがっかりしたからか
全部がいやで、早く眠ってしまいたいと思った。
目をつむって、忘れたかっただけ。