わたしの彼は国宝級
春が本格的に始まるなあ、なんて頃
友だちの紹介で、ある人に出会った。
お酒が好きで、適度に適当で、言葉にしていない部分の感情を汲み取るのがとっても得意な人だ。
何度か2人で食事をかさねて、20代後半ではめずらしいくらいに少しずつ距離を縮めて、それでも結婚に対する考えや家族構成、自分の良くないところも含めて、伝えておかなくてはいけない大人の話もしっかりとした。
そんな彼から、夜景がびしっと見渡せる場所で告白されて、晴れてお付き合いがはじまりました。
5月を目前にした4月の終わりのこと。
わたしにも少しばかり遅れて春がやってきた。
通知がくるたびににまにましてしまうほどの愛がいっぱい詰まったLINEや、糖度の高い言葉や、外国人ばりの愛情表現にとまどうこともあるけれど、やっぱりどの角度から見たって嬉しさしかない。
彼といると、愛が目に見える気がするし、見えないものを見えるようにできる彼は魔法使いなんじゃないかと思うほど。
わたしはとってもラッキーだ。
誰よりもうんとうんと幸せになれそうな、そんな5月。