報われないことなんて無数にあるんだよ
昔からあることないこと、夢みたいなことを想像しながら生きてきたわたしは、
大人になったいまも
あいも変わらず現実と、頭の中の世界と、2つを生きる日々である。
伝えられなかった「好き」も、伝えたけど実らなかった「好き」も、眠る前の頭の中では、ぜんぶハッピーエンドだった。
言葉にするとおかしいやつかもしれないけれど、そうでもしなきゃやってられないよね、現実。妄想万歳です。
ついこの前、かれこれ2年ほどの付き合いになる飲み友達(男)と夜道を並んで歩いていたところ
ふとその人がこちらを見たときにぱっと目があって、そんなことたぶんこの2年間の中で無数にあったと思うのだけど、めずらしくものすごく女の子なことが頭に浮かんだ
〝こうやっていつまでも並んで歩けたらいいのにな〟なんて。
わたしと彼は、出会った頃はただの飲み友達で、そこから好きがうまれて、大きな好きに変わったけど、なんだかんだでカップルになることなく、泣いたり笑ったり怒ったりがあったけど現在は飲み友達に戻っているところだ。
いまでもなんだかんだで好きなんだと思うし、ほんのり期待もしているが、その気持ちと同じくらいもうどうにも転ばないことも知っている。
頭で描いたみたいにラブラブなカップルにはなれないし、彼がわたしを「彼女だよ」と誰かに紹介することはない。きっと。
悲しいけれど。
それでも、
たとえ彼女にはなれなくとも、
なにかの縁があったからわたしたちは出会ったのだし、その縁が他の人よりすこしばかり強かったから、いまもこうやっておいしいごはんとお酒を笑顔でたのしめているのだと、わたしは確信している。
ありがとう。
それでもひとつ願いが叶うのなら、どうか、どうかあいつより先にしあわせになりたい。
好きな人がしあわせならそれでいいなんて、わたしまだそこまで出来た人間じゃない。
しゃあない、しゃあない。
人間そんなもの。